SAPコンサルとは?仕事内容・年収・将来性を経験者が解説

SAP

「SAPコンサルって何をする仕事?」
「年収が高いって本当?」
「きついって聞くけど実際どうなの?」

SAPコンサルは、IT業界の中でも専門性が高く、高年収になりやすい職種の一つです。

一方で、華やかなイメージだけでは語れない泥臭さや、独特の難しさもあります。

この記事では、実際に約4年間SAPプロジェクトに携わった経験をもとに、

  • SAPコンサルの仕事内容
  • きついと言われる理由
  • 年収
  • 将来性

について、リアル寄りに解説します。

SAPコンサルとは?

SAPコンサルとは、SAPというERP(基幹システム)の導入・運用支援を行う仕事です。

SAPは主に大企業で利用されており、

  • 会計
  • 購買
  • 販売
  • 生産管理

など、会社の基幹業務を管理するために使われます。

代表的なモジュールには以下があります。

  • FI(財務会計)
  • CO(管理会計)
  • SD(販売管理)
  • MM(購買管理)

私はこれまで、FI・CO・SD・MMに加え、Basis領域(基盤領域)にも一部関わってきました。

SAP案件はメーカー企業が多く、長期間・大規模になるケースも少なくありません。

SAPコンサルの仕事内容

SAPコンサルといっても、担当フェーズによって仕事内容はかなり変わります。

私は、要件定義から本番稼働後サポートまで一通り経験しました。

要件定義

要件定義では、顧客とのセッションや資料作成が中心でした。

私が担当していたのは基盤チームで、基盤周りの設計方針をお客さんと認識合わせをするのが仕事でした。

SAP案件では、

  • 現行業務の整理
  • システム間連携
  • 標準仕様との整合性確認

など、業務とシステムを繋げる作業が非常に重要になります。

このフェーズでは、会議や調整などの仕事の割合がかなり多いです。

設計・開発フェーズ

設計以降のSAPコンサルは、単純なプログラミングだけではなく、

  • 業務要件の整理
  • 設計書作成
  • 開発管理
  • 品質管理
  • 顧客調整

など、プロジェクト全体を推進する役割を担うことが多いです。

特に大規模案件では、

  • SAP標準機能を使うのか
  • アドオン開発を行うのか
  • 他システムとどう連携するか

といった判断が重要になります。

また、SAP案件ではオフショア開発を利用するケースも多く、SAPコンサル側が、

  • 開発チームへの指示
  • レビュー
  • 品質確認
  • 進捗管理

などを担当することもあります。

私自身も、設計レビューや開発物レビュー、開発標準の整備などを担当していました。

そのため、「自分でコードを書く」というより、

  • 関係者を調整する
  • 品質を担保する
  • プロジェクトを前に進める

といった動きが求められる場面も多かったです。

テスト・本番稼働

テストフェーズでは、不具合調査や原因分析を行うことが多いです。

また、本番稼働後は、

  • 問い合わせ対応
  • 障害調査
  • 運用サポート

なども発生します。

大規模案件ほど、稼働後の安定化対応は長引きやすい印象があります。

SAPコンサルはきつい?

結論から言うと、SAPコンサルは楽な仕事ではありません。

ただ、何が大変かは、SAPという製品の特性にかなり影響されています。

SAPは“標準化”思想が強い

パッケージ製品全般に言えることかと思いますが、
SAPは、「業務を標準化する」という思想が強いパッケージです。

つまり、

「システムを業務に合わせる」

よりも、

「業務を標準仕様に合わせる」

という考え方が基本になります。

ただ、現場では、

  • 今の業務を変えたくない
  • 独自運用がある
  • 現場負荷が高い

といった理由で、標準仕様への変更が受け入れられないことも少なくありません。
この現場との調整がコンサルの腕の見せ所であり、難しいところだと思います。

アドオン開発が複雑化しやすい

標準仕様に合わせきれない場合、アドオン(追加開発)を行うことになります。

しかし、こうした独自機能ほど、

  • 要件変更
  • 不具合
  • テスト負荷増加

が発生しやすいです。

実際、無理やり作った複雑な機能ほど、本番稼働後に問題が起きやすい印象があります。

そのため、SAP案件では「どこまで標準に寄せるか」の調整が非常に重要になります。

SAPという製品を好きになれるか

個人的には、SAPコンサルに向いているかは、

「SAPという製品を好きになれるか」

も大きいと思っています。

SAP案件は、

  • 標準仕様
  • 業務整理
  • 調整
  • ドキュメント
  • レビュー

など、かなり泥臭い仕事も多いです。

そのため、

  • 華やかなITを想像している人
  • 最新技術をどんどん触りたい人

にはギャップがあるかもしれません。

SAPコンサルの年収

SAPコンサルは、IT業界の中でも比較的年収が高い傾向があります。

理由としては、

  • 専門性が高い
  • 大企業案件が多い
  • 人材不足が続いている

などがあります。

特に、

  • S/4HANA経験
  • 要件定義経験
  • PM/PMO経験

などがあると、市場価値は高くなりやすいです。

また、フリーランス市場でもSAP経験者は需要があります。
(フリーランスでやっている方の単価を見ると羨ましくなりますね。。。)

SAPコンサルは大変な部分もありますが、その分市場価値が高く、転職市場でも需要があります。

実際、SAP経験者向けの求人は大手企業や高年収案件も多く、キャリアアップ目的で転職する人も少なくありません。

SAPコンサルの将来性

個人的には、SAPコンサルの需要自体は今後もしばらく続くと考えています。
理由はシンプルで、大企業では今でもSAPを利用している企業が非常に多いためです。
特に、S/4HANA移行案件は今後も継続していくでしょう。

AI時代に若手SAPコンサルはどうなる?

一方で、AIの影響は無視できません。

特に、

  • 調査
  • 資料作成
  • 知識検索

など、若手が担当しやすい業務はAIによって効率化されていく可能性があります。

そのため、今後は単純な知識量だけでなく、

  • 業務理解
  • 調整力
  • 顧客折衝
  • 課題整理

など、人間側の価値がより重要になると思います。

SAP経験はキャリアの武器になる

SAPは華やかな仕事ではありません。

ただ、

  • 大規模案件経験
  • 業務理解
  • 調整力
  • 基幹システム知識

は、他領域でも活かしやすい強みになります。

実際、

  • SAP × AI
  • SAP × データ分析
  • SAP × PMO
  • SAP × 業務改革

のように、専門性を広げていくキャリアも十分可能です。

「SAP一本で生きる」だけではなく、SAP経験を土台に次の専門性へ広げる考え方もアリだと思います。

SAPコンサルは、華やかさよりも「業務理解」「調整力」が求められる仕事です。

一方で、市場価値は高く、大企業案件に関われる経験は今後のキャリアでも武器になります。

もしSAP業界やITコンサル転職に興味があるなら、まずは求人を見てみるだけでも業界理解が深まると思います。

まとめ

SAPコンサルは、

  • 市場価値が高く
  • 年収も比較的高い

一方で、

  • 調整
  • 標準化
  • ドキュメント
  • 長期案件

など、泥臭さも多い仕事です。

ただ、大企業の基幹業務を支える経験は、今後のキャリアでも大きな武器になります。

これからSAP業界を目指す人は、

「華やかさ」よりも、

  • 業務理解
  • 調整力
  • 地道な改善

に面白さを感じられるかを、一つの判断基準にすると良いと思います。

コメント

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